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産経の構造改革路線とTPP ニュース記事に関連したブログ

2011/10/20 14:06

 

産経の阿比留記者は、私が尊敬するネット上の先生の一人である。

 

今どきの新聞記者とは思えない見識を持ち、なにより日本を思う気持ちが書かせる政治や政治家への鋭い批判が魅力だ。私は数年前に彼のブログに出会い、そこから多くのことを学んだ。

 

その阿比留さんが昨日のエントリで、初めてTPPを取り上げている。賛成だとか反対だとかは明確に表明していないが、次の文章にはどちらかといえば参加したほうがいいというニュアンスがある。

 

TPPに一定の賛意や理解を示すと、よく「米国ポチ」であるとか、米国に取り込まれるという批判を受けます。まるで「踏み絵」のようで、なんだかなあと感じているのです。ただ、相手がある外交では常に最善は望めず、次善、さらにその次であっても選ばないといけないときがあると思います

 

物事をあまり単純化するのはよくありませんが、TPPについて】から (2011/11/19)
全文はこちら⇒http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2480462/#wrtCmt

 

このエントリのポイントは、アメリカがTPPを対中国の政策と捉えているという点だ。それを中国側も知っていて、日本の政界にはかなりTPP反対の働きかけをしているそうだ。

 

確かにそういう視点もあるのかなとは思うが、民主党政権がそこまで考えているはずもないし、現在の日米関係は事前にそんな話が出来るほどうまくいってはいない。それに、別にTPPにからめなくても、政府さえその気になれば有効な手立ては他に有るはずだ。

 

コメント欄は予想通り賛成、反対が入り乱れている。一部のアンチを除いて普段は阿比留さんの意見におおむね同調する書込みが多いのだが、TPPとなると意見がまちまちになってくる。

 

産経新聞は何しろTPP推進一色である。ワシントン駐在の古森義久編集特別委員はTPP推進を強く主張しているし、円高デフレ不況のためのすばらしい処方箋を提案し続けている田村秀男特別記者も、声は小さめだが、賛成派だ。

 

社説では繰り返し推進論を述べているし、【正論】には当ブログで昨日取り上げた屋山太郎氏の『農業と心中のTPP反対は愚だ』という檄文も掲載されており、全紙あげてのキャンペーン中なのである。

 

先日などは、自民党の谷垣総裁の党内論議を急ぎたいという発言を【交渉参加に前向き 自民・谷垣総裁が発言 党内に波紋呼ぶ可能性も】と報じており、「何でそこまでやるのか」と首をかしげたくなる。

 

産経新聞は最近は復興や円高デフレ対策に対してまともな論調が多くなっている。もっとも、岩崎慶市客員論説委員のように、野田内閣の増税路線を支持している人もいる。当たり前だが、社内の意見が分かれているのである。

 

同じように、小泉構造改革を支持した人たちは、その後財政破綻論から抜け出した人と、岩崎論説委員のように財務省の言うがままの人に分かれた。

 

前者は増税は否定するが後者は当然増税派のままである。そして、共通するのはTPPには賛成する人が多いことである。TPPを外圧による構造改革だと考えているからだろう。

 

私はTPPを全面的に否定しているわけではない。中身もよく判っていないのに、「とりあえず交渉にだけは参加してみよう」というスタンスがいけないと言っているだけだ。
多国間の交渉に参加して、途中で抜けることなどほとんど不可能だからだ。

 

それに、もし阿比留さんの言うように、アメリカの中国戦略が絡んでいるのであれば、なおさら途中で抜けられないし、多国間の交渉のなかで日米の中国戦略を話し合えるはずもない。

 

どうしても中国戦略だというなら、事前にその戦略について日米間で話し合っておく必要があり、その前にとりあえず交渉に参加するという選択はないはずだ。

 

そして、一番肝心なことは、今後交渉したり国内の構造改革を進めるのが民主党政権であるということである。震災復興を増税でやろうとするようなとんでもない連中に、そんな大事なことを任せて大丈夫なはずがない。

 

日本国民はマスコミのあおるイメージにのってあの「政権交代」を選択した。そして、その結果が現在の惨状である。だから、私たち国民は、「農業再生」とか「農業と心中」などといったイメージ戦略に騙されて、同じ過ちを繰り返すべきではない。

 

産経新聞は全社の力を結集して情報を探り、まず事実を読者に提供することを優先するべきだ。
そして、その事実に基いて堂々とオピニオンを発表することがメディアとしての役割ではないか。

 

現在のように事実の報道より主張を優先し、「TPP参加ありき」のイメージキャンペーンをやっているようでは、ますます読者離れが進むだけだ。

 

 

カテゴリ: コラむ    フォルダ: マスコミ

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コメント(11)

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2011/10/20 16:46

Commented by その蜩 さん

TPPは兎も角、中国と、それ以外の国とで新たな枠組みが少しずつ構築されてるのは解りますね。
日本は中国に呑まれるのか、辛うじて独立を保てるのか。
今丁度その岐路に来てるんでしょう。

 
 

2011/10/20 16:55

Commented by ichi さん

阿比留記者のブログakiraさんのブログに出合って、akiraさんのブログをサクット読みました。同意する所も多々
かなと思い。阿比留記者のブログのコメントで示した内容を記します。TPPについて阿比留記者のブログに出会うまで知識不足は否めませんでした。サクット感覚で書いていることをご容赦下さい。

 
 

2011/10/20 17:01

Commented by ichi さん

TPPについて阿比留記者のブログに出会うまで知識
不足は否めませんでした。サクット感覚で書いていることをご容赦下さい。
TPPについて皆さんのご意見を聞いて単純にまとめました。
①政権交代のようにTPPはばら色のような輿論誘導、プロパガンダには気をつけるべきだ。(民主党が良く使う)
②今の政権与党には任せられない。胆力のある政治家がいない。日本の軸の無い政治家には任せられない。
③TPPは米国の思惑が大きい。それは日本の金融である。その先に年金、郵政の金がある。日本の金を毟り取ろうと米中が
【したたかな】罠を仕掛けている。
④農業問題は、金融を隠すための【目くらまし】である。
⑤いずれにせよ日本の経済の成長が見込めるなら議論は変わってくる。
と、ま!①、②がクローズアップされているのでTPP参加表明はしない。TPPに係わって情報収集が望ましい。それが出
来ないのであれば拙速な参加は控えるべきだ。
時間を稼ぐ間に、②が明確になる。⑤が変われば良い。

そうなると今現在の判断は★解散総選挙★しかないよね。

 
 

2011/10/20 17:14

Commented by akira さん

To その蜩さん
>TPPは兎も角、中国と、それ以外の国とで新たな枠組みが少しずつ構築されてるのは解りますね。
>日本は中国に呑まれるのか、辛うじて独立を保てるのか。
>今丁度その岐路に来てるんでしょう。

その岐路にきているのに政府があれですからねぇ。

 
 

2011/10/20 17:32

Commented by その蜩 さん

To akiraさん
だから、今の日本は総仕上げされてる際中なのじゃないかと危惧するのです。

 
 

2011/10/20 17:33

Commented by akira さん

To ichiさん
>TPPについて阿比留記者のブログに出会うまで知識
>不足は否めませんでした。サクット感覚で書いていることをご容赦下さい。

阿比留さんのブログで読ませていただき、あまりに完璧なまとめなので驚いていたところです。
知識不足なんて謙遜でしょう?
一番のくせものは、何を基準に有利か不利かを判断するのか示さずに「とりあえず交渉に参加して、日本に不利なら抜ければいい」という主張だと思います。
推進論者は一度交渉に参加すれば抜けられないことを知っているんですね。

>そうなると今現在の判断は★解散総選挙★しかないよね。

拍手したくなる結論です。

 
 

2011/10/20 18:40

Commented by akira さん

To その蜩さん
>To akiraさん
>だから、今の日本は総仕上げされてる際中なのじゃないかと危惧するのです。

解散総選挙は当分望めませんから、目の前の増税とTPPを止めるしかないですね。
それもマスコミがあれですからなかなか難しい。
気持ちが焦ります。

 
 

2011/10/20 20:08

Commented by the-prayer さん

日本国がTPPに参加しないように働きかけているのが、EU韓国と中国です。
なんせ、世界第三位のGDPを日本国はかせぎだす国なのです。
これは、外交カードの重要な一枚です。
野田首相は、TPPについては、谷垣総裁と調整しないといけない。
経済案件であり、安保上の懸案なのだということです。
APECでは、参加の意向をにおわすだけでよいと思います。米国に属するのがとくか、はたまた、二国間の協定をすすめていくのが利口かは、極めて政治的な判断が必要となります。
自主の基本理念の策定が先でしょう。民主党自民党で協議して決定してもらいたいものです。

 
 

2011/10/20 22:08

Commented by akira さん

To the-prayerさん
>これは、外交カードの重要な一枚です。

確かにそうです。だから結論を急いではいけないですね。

>野田首相は、TPPについては、谷垣総裁と調整しないといけない。
>経済案件であり、安保上の懸案なのだということです。

その前に自民党内の議論が先ですね。
それに野田首相はTPPありきですから調整する気はないでしょう。

>APECでは、参加の意向をにおわすだけでよいと思います。米国に属するのがとくか、はたまた、二国間の協定をすすめていくのが利口かは、極めて政治的な判断が必要となります。
>自主の基本理念の策定が先でしょう。民主党自民党で協議して決定してもらいたいものです。

私は復興すらままならない状態で、そんなに急ぐべきではないと思います。
APECまでに結論は出ないことを、オバマには早く知らせるべきとは思いますが。
とはいえ、このままでは野田首相はAPECまでに最低でも交渉に参加することを表明してしまいそうです。

 
 

2011/10/21 09:26

Commented by ichi さん

阿比留記者のブログのコメントが混乱しているのでakiraさんのブログに入りました。そこでコメントします。使わせて
ください。
akiraさんのコメント以下
>一番のくせものは、【何を基準】に有利か不利かを判断するのか示さずに「とりあえず交渉に参加して、日本に不利なら抜
ければいい」という主張だと思います。
仰るように【何を基準】かということでしょうね。、昔の名前で【グローバルスタンダード】か?【グローバルスタンダー
ド】が一番胡散臭いと思います。日本はこの言葉で騙され続けてきたのでそうね。TPPがその【グローバルスタンダード】
の登竜門であるなら参加すべきでない!【グローバルスタンダード】を持て囃す構造改革主義者が踊るお花畑を見るようで
す。そのお花畑の後ろに米国が大きな口を空けているのです。
それが米国の思惑です。私が当初懸念した米国の思惑が透けて見えたから反対です。
米国の思惑とは白人至上主義とでも言いましょうか。まだ、西欧文明の終焉に気が付かないで頭をもたげてくるのです。今ま
で西欧文明が行なった歴史を見れば危ういものです。彼らは自らの歴史を直視していないのです。
ま!後は、構造改革主義者が何チャラ、【グローバルスタンダード】が何チャラ と賑やかにお花畑を彩ることはできます。西欧文明の終焉、白人至上主義がキーワードです。
失礼しました。



 
 

2011/10/21 11:50

Commented by akira さん

To ichiさん
>阿比留記者のブログのコメントが混乱しているのでakiraさんのブログに入りました。そこでコメントします。使わせて
>ください。

あそこのコメント欄は憂国の士が多いと思うのですが、三橋さんのコメント欄や2ちゃんねるに比べるとデータやソースを示して議論する人は少ないです。経済関連のエントリが少ないせいでしょう。
推進派と思しき人は米韓FTAの毒素条項などはスルーしていますね。
結論ありきの人と議論するのは難しいです。事実を突きつけたとしても考えを絶対に変えませんから。

 
 
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